一般葬プラン
葬儀の形態で最も多いのが「一般葬」です。斎場を中心に営まれることが多く、大勢の参列者にも対応できます。もちろん、小規模から大規模まで幅広く対応でき、さまざまな演出なども取り入れることができます。
一般葬とは
一般葬儀の詳細を見ていきましょう。参列者は親族をはじめ、故人と生前に関係のあった友人・知人、会社関係者、近所の方々ら幅広い人たちが対象です。各宗教の儀礼に沿って葬儀を進めていく形式です。中には数百人規模の参列者にも対応できるよう、大きな斎場で執り行うケースもあります。
【一般葬が注目される主な理由】
一般葬は家族葬と違い、役割分担を決めて弔問客の応対などにあたります。葬儀社からもスタッフが派遣されるケースがありますが、親族や故人と生前に関係のあった方々が、それぞれの担当に就きます。受け付け、案内係、葬儀の進行など、葬儀社や斎場のスタッフと連携を取りながら、葬儀を円滑に進めていきます。
一般葬は葬儀内容の項目も多く、飲食物や香典返しなどの返礼品の用意もあります。祭壇の規模や種類も多く、親族にとって多くのことを次から次へと決めていかなければなりません。最終的には喪主が決めていきますが、喪主を補佐するために複数の親族で決定していくこともあります。
【一般葬が最適なケースとは】
・先祖から受け継いだ墓があり、きちんとした宗教儀式で葬儀をしたい方
・親族以外にも多くの参列者が見込まれるような方
・文化や風習を重んじる地域で、葬儀を厳格に執り行う必要がある場合
【一般葬の主な流れ】
一般葬の流れを見ていきます。通夜から葬儀・告別式に進んでいきます。弔問客が大勢訪れることが想定される場合、通夜の時間も長めに取ります。一般的には17~19時ごろから通夜が始まり、20~22時ぐらいで終わります。通夜式は1時間ほどで終了し、その後に飲食などを弔問客に提供する通夜ぶるまいとなります。翌日に告別式から火葬というのが大まかな流れになります。
-
手順1 御臨終▼
-
手順2 葬儀社へ連絡▼
-
手順3 亡くなった場所へ寝台車でお迎えにいく▼
-
手順4 自宅や安置施設へ故人を搬送▼
-
手順5 葬儀会社と一般葬の打ち合わせ、火葬手続の申請など▼喪主と葬儀社で内容(僧侶手配、参列者確認、枕飾り、花など)、日時を決定する
-
手順6 「納棺の儀式」▼故人の身支度を整えて、棺に納める。安置施設によっては、納棺の儀式ができない
-
手順7 「通夜」▼
-
手順8 「告別式」▼
-
手順9 「お別れの儀式」▼
-
手順10 「火葬」
葬儀の中では「初七日法要」を執り行う場合もあります。参列者が再度、法要に足を運ぶ負担をなくすための合理的な措置です。例えば北海道や九州から、東京の故人の下に駆けつけるのは大変です。このため、一度の葬儀で初七日法要を済ませてしまいます。ただし、地域や宗派によって、初七日法要をしないケースもあります。
一般葬の費用の相場
一般葬の費用は、500,000円~300万円が相場の目安になります。ただし、各葬儀スタイルの中で最も費用の差があります。参列者の人数によって大幅に変わるためです。2014年に日本消費者協会が行ったアンケート調査では、葬儀一式と飲食代で約150万円というデータもあります。ちなみにお布施などを除いた金額です。
【A社の一般葬の費用】
▼計費用700,000円(税込)
・臨終場所から安置施設までの寝台車(最長50Kmまで)
・安置場所から火葬場までの寝台車(最長50kmまで)
・マイクロバス代
・安置施設での枕飾り、ドライアイス(2~3日分)、線香・ローソク
・火葬手続代行
・祭壇、供物、生花、式場費用、仏衣、布団、棺、受付用の事務用品
・火葬料金
・納骨用具一式、後飾り祭壇、お別れ用の花、遺影写真、仮位牌、焼香器具
・スタッフ1~3名
オプションとして、仏花、湯かん、戒名(もしくは法名)を書いた位牌の購入、納棺師などの手配もできます。永代供養、葬儀後の法要についても対応しています。寝台車も一般タイプ、高級車、輸入高級車などのランクに分かれて、別途利用料金がかかります。参列者の移動用の車両にも、オプションが設定されているケースがあります。
一般葬のデメリット
一般葬のデメリットを見ていきましょう。葬儀の規模が大きくなることもあるため、事前に葬儀社と細かいことでも確認することが大切です。内容やオプションなどをしっかり理解しないと、思った以上に高額になるケースがあります。
【一般葬のデメリット】
・親族は大勢の参列者への対応をしなければならない
・故人と余裕を持ったお別れがしづらい
・飲食物、返礼品が無駄になるケースが多く、出費がかさむ
参列者の数を正確に把握することができないので、追加の注文を繰り返して、出費が増えることも想定されます。その逆も多くあり、飲食物など無駄になるケースもあります。特に通夜では、参列者が大勢来た場合、親族が深夜近くまで応対に追われることもあります。
まとめ
故人が現役の社会人の場合、一般葬を執り行うケースが多くあります。故人が定年しており、高齢者の場合は家族葬が増えています。故人が生前に葬儀のスタイルを明らかにしていなければ、一般葬にしておくのが無難です。一般葬は幅広い状況に対応できる葬儀スタイルです。